古本屋五十年(ASIN:4480039694)

読了。著者氏が一念発起して古本屋を始めるあたりから並々ならぬリアリティ。振り市(競り)の様子、扱う本・雑誌の変遷、生業としての本の扱いに対する(コンプレックスが付きまとう?)悩み。百貨店で行われた古書展に殺到するヒトの津波の様子など R.O.D の第二巻はマジだったのねと思ってしまった。ウチの祖父(古本屋ではない)から戦中戦後の話、その後に商売を立ち上げた話などをよく聞くのだけれど、それと相まってグっとくる昭和20年代からの記録だ。いくつか添えられている写真もいいカンジ。

オレは「黒っぽい本」なるものには縁がない。関東に出たときには、まぁそういう舞台は無かったというか知らなかった。神保町にはよく行ったけれど基本的に新刊ばかり買っていた。だからなんつうか、知らないものの憧れてのがある。